この資格制度は、葬祭業界に働く人にとって必要な知識や技能のレベルを審査し、認定する制度です。葬祭業界に働く人々の、より一層の知識・技能の向上を図ることと併せて、社会的地位の向上を図ることを目的としています。
葬祭ディレクター技能審査は、平成8年3月に厚生労働省(当時、労働省)の認定を受けた制度です。試験は、葬祭ディレクター技能審査協会(平成7年設立、以下、本協会)が実施し、葬祭ディレクター(1級、2級)の認定については本協会が行っています。
平成8年の夏に第1回試験を実施以来、本協会が認定した1級葬祭ディレクター、2級葬祭ディレクターの総数は22,000人(平成8年度から22年度までの累計)を超えています(平成18年の葬儀業の従業者総数72,059人に対し約30%を占めます<事業所・企業統計調査>)。
それぞれが各葬儀の現場にあって有力な人材として活躍されることにより、本制度は、消費者から信頼の指標として広く、高く認知されるようになりました。マスコミ報道でも数多く取り上げられるなど、社会的認知度は高まっています。資格取得者は消費者からの信頼を高めるよう、さらに継続して努力するよう期待されています。
「葬祭ディレクター(funeral director)」と呼ばれる専門職は世界各地で見られます。欧米の一部ではライセンス(資格)取得が義務づけられています。日本では資格取得は義務づけられてはいません。だが、高齢化率が22%を超え超高齢社会を迎え、葬祭業務の社会的重要性が高まっております。葬祭サービスが、消費者の身になり、消費者の視線に立っての、細やかで、かつ専門性をもったものとして提供されることがいっそう求められています。葬祭サービスを提供するに相応しい人材であるかを総合的かつ客観的に評価する本制度が重要な役割を担っています。
本審査制度が導入されて以来、葬儀を巡る環境は大きく変化しています。平成13年に消費者契約法、平成17年に個人情報保護法が施行されました。平成17年には公正取引委員会による葬儀サービスの取引実態に関する調査が、平成19年には総務省による葬祭業の取引の適正化に関する調査が実施され、葬祭業界に対する社会的監視が強まっています。葬祭業が、より一層の消費者主体のサービスを行うよう厳しく求められています。
葬祭サービスに求められることは深く、広くなっています。事前相談に対応し、葬儀にあたってはご遺体に対して、公衆衛生を確保し、かつ尊厳をもって対処すること、葬儀について文化や宗教について適切な理解をもつことです。さらに、葬儀中はもとより葬儀後の事務処理の負担についてのご遺族へのアフターフォロー、何よりも家族の一員を喪い、深い悲嘆にあるご遺族に対し、その心情を理解し、配慮し、その想いを汲み取った葬儀を一つひとつ固有のものとしてていねいに実現することです。
本協会では、社会環境や人々の意識の変化を見定め、求められ、かつ、あるべき葬祭ディレクター像を吟味・検討しており、それは毎年の試験内容にも反映されています。
本制度の主旨をご理解いただき、一人でも多くの方が、本試験を受験されるようお勧めします。 |